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ポイントカードで顧客管理を行い、県外からの集客にもつなげる
福井県三国市にある温泉宿「みくに隠居処」と、併設する「おさかな集積所おとと」は、漁業の町の活性化をめざす新しいモデルとして全国から注目を集めている。そんな場でナテックのカードソリューションはどう活かされているのか。これらの事業を手掛けるIIOプロデュース株式会社代表取締役社長の伊藤俊輔氏に話を伺った。
顧客サービスだけでなく、顧客情報を集める手段として活用
「みくに隠居処」は、2017年4月、古くから天然の良港として知られる三国港の目の前に誕生した温泉宿。越前ガニ料理や温泉、海釣り体験、カニの目利き体験などが楽しめる。オープンにあたって、顧客管理ができるカードシステムを検討され、そのパートナーとしてナテックが選ばれた。
「大手クレジットカード会社のカードを手掛けているし、実績もある。ナテック様なら信頼できると思いました」と、伊藤氏。
ご提案したのは、「カードリーダーライター」と顧客管理ソフト「ファンづくり」。レジや注文端末との連動システムを店にあわせて構築し、また、店内の通信環境の整備もお手伝いさせていただいた。
「みくに隠居処」のポイントカードシステムは、会員と同伴者はレストランでの利用が割引となり、利用額に応じてポイントを付加するという仕組み。顧客に喜ばれるサービスだが、伊藤氏は「ポイントサービスだけに終わらない。顧客の分析が大切なんです。カードで得た顧客情報を蓄積して戦略にまで落とし込みたい」と語る。顧客管理ソフトを活用すれば、客の利用状況が自動的に情報化されるため、より効果的な販促活動が可能だ。顧客の反応がわかるから次のプランも立てやすい。
「優良客をピックアップして顧客にあわせてDMを出すこともできる。売れ筋を分析して次のメニュー展開に活かしたり、原材料の仕入れに反映することもできます」
カードによるダイレクトマーケティングは地方事業者の強い味方
「みくに隠居処」に併設する「おさかな集積所おとと」でも、ナテックのポイントカードシステムが採用された。
「おさかな集積所おとと」では、海釣り体験で釣った魚を自ら魚をさばき、「みくに隠居処」のレストランで食べることができる。さらにユニークなのは、釣った魚を現金で買い取っており、買い取りできない魚や買い取り上限を超えた場合は1gあたり1ポイントに交換できることだ。この取り組みには、「漁師が減るなか、釣り人が釣った魚を地元に流通させることで地域の活性化につなげたい」との思いもあったという。
ポイントカードで得た顧客情報を活かしながら、話題性のあるイベントや魅力あるサービスを企画し、顧客に発信していく。こうしたダイレクトマーケティングによって、「みくに隠居処」は人気を高めてきた。大々的な広告や旅行会社とのタイアップをしていないにも関わらず、客足が絶えず、某有名グルメ番組をはじめ、全国のテレビや雑誌からの取材も多い。
「人の少ない地方こそ、集客のため、いかにデータを集めるかを考える必要があります」と伊藤氏。
「来てくれたお客様をファン化していくこと。それにはナテック様のポイントカードシステムが役立っている。カードによって遠く離れた顧客とも直接つながることができるから、三国のような地方のことも知ってもらえます」