レジ前に立つ荻原様
医療法人社団順新会 おぎわら医院 様
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レジ締め作業が15分から1分へ。助成金活用で実現した、スタッフが接遇に集中できる環境づくり

東京都大田区鵜の木で地域医療を支え続けている医療法人社団順新会 おぎわら医院。受付カウンターの改装工事を機に、ナテックのクリニック向けセミセルフレジ「NeoPOS Clinic」を導入した。
以前はスタッフによる完全手作業での会計を行っており、レジ締め時の金額の不一致や、現金を扱うことによる衛生面の懸念、スタッフの心理的プレッシャーといった課題を抱えていたという。
同院は「働き方改革推進支援助成金」を活用してシステムを導入。その結果、レジ締め時間が大幅に短縮され、お金が合わないストレスから解放されただけでなく、時代に合わせたキャッシュレス決済への対応も実現した。「NeoPOS Clinic」導入の決め手や助成金活用の裏側、そしてスタッフの働き方の変化について、医師・荻原様に詳しくお話を伺った。

 

現金管理の精神的負担と、衛生面への懸念が限界に

「おぎわら医院」の文字が浮かぶセミセルフレジ

「やはり導入前の一番の課題はお金の勘定でした」と荻原様は当時を振り返る。同院ではすべて手作業で計算して現金をやり取りしていたため、月に1回程度はどうしても売上金額と現金が合わないことがあったという。
システム上の売上と実際の現金が合うかどうか、毎日のレジ締めに15分ほど時間が取られていた。金額のミス自体は決して多くはなかったものの、「お金を扱う」という行為そのものが、ミスに対するスタッフの大きな精神的な負担となっていた。

「衛生的な問題も大きかったです」と荻原様は語る。昨今、感染症対策が厳しく問われる時代において、受付スタッフが現金を触ったあとに毎回欠かさず手洗いや消毒をするのは、忙しい現場ではどうしても徹底しきれない部分があった。
スタッフはずっと受付に留まる働き方であったため、病院という環境柄、現金の受け渡しによる接触機会はできるだけ減らしたいと考えていた。会計待ちの時間が極端に長いわけではなかったが、現金のみのやり取りには限界を感じていたという。

 

決め手は「シンプルさ」。働き方改革の助成金活用でコスト課題もクリア

笑顔の荻原様

医療法人社団順新会 おぎわら医院 荻原様

受付カウンターをオープンな作りに改装する工事が決まり、そのタイミングで自動釣銭機がぴったり入る机を作ろうと考えたのが具体的な導入のきっかけだった。医師会に相談したところ、導入実績のあるナテックを紹介されたという。2〜3社のパンフレットを取り寄せたものの、実際に話を聞いたのはナテック1社のみで即決だった。

「他社の製品だと、診察券を読み取って次回の予約票まで自動で出てくるといった、大病院向けの多機能なものもありましたが、当院にはオーバースペックであり、価格も跳ね上がってしまいます。『お金のやり取り』が確実に行えるスタンダードな使いやすさを求めていたので、NeoPOS Clinicはまさに想像通りの製品でした。コンビニなどで見るセルフレジに近い形で、患者さんにとってもイメージしやすい点も良かったです」

また、コスト面でも大きなメリットがあった。最初は「IT導入補助金」を検討していたものの、採択率が低く不採択となってしまった。しかし、ナテックの担当者から「働き方改革推進支援助成金」の提案を受けた。就業規則の変更や有給休暇の取り方の見直し、賃上げなどの社内制度の対応は必要だったものの、結果として費用の5分の4を助成してもらうことができたという。

「助成金の受給をきっかけに、社内の就業環境を一段上のレベルへ引き上げることができました。システム導入の手続きだけでなく、こうした経営面での補助金・助成金活用までナテックさんに手厚くサポートしていただけたのは非常に心強かったです」と荻原様は笑顔を見せる。

 

15分かかっていたレジ締めが1分に。お金が合わないストレスから解放

クリニックの一角に導入されたセミセルフレジ

実際に導入してみて、現場の働き方は劇的に変わったという。

「以前は15分かかっていたレジ締め作業が、今ではボタン一つでレシートが出てくるので、わずか1分程度で終わります」

レセコン(会計計算機)会社にも遠隔で設定変更してもらい、診療明細書に印字された会計バーコードを読み取るだけで精算が開始できるようになった。金額をレジに手打ちする手間がなくなり、「お金が合わない」というシビアなトラブルが一切なくなったため、スタッフの精神的負担はゼロになった。

同院の受付スタッフは50代前後だが、NeoPOS ClinicはAndroid OSを採用しており、スマートフォンのような直感的なタッチパネル操作ができるため、全く戸惑うことなく使いこなせている。また、家族連れで来院された患者さんの会計を一度にまとめて精算できる機能など、現場のニーズを汲んだ機能が揃っている点も好評だ。

万が一のトラブル時も、365日24時間対応のコールセンターやリモート保守体制が整っている。専用サポートセンターで障害の切り分けを行い、ソフトウェア起因ならリモートで迅速に対応し、ハードトラブルでも全国のサービス拠点からエキスパートが駆けつけてくれるのは大きな安心感につながっている。

「患者さんは、今風になったね、と好意的な反応です。高齢の患者さんが最後に精算ボタンを押し忘れて止まってしまう微笑ましい場面はあるものの、操作に関するネガティブな声はほとんどありません」

 

キャッシュレス決済端末との連動で、自費診療の拡大にも対応

正面から見たセミセルフレジ「NeoPOS Clinic」

今回の導入に合わせて、同院では待望のキャッシュレス決済にも対応した。
「これまでは現金のみの対応だったのですが、高齢の患者さんも含めて『クレジットカードは使えないの?』というお声が意外と多かったんです。手持ちがなくて目の前のコンビニにおろしに行く方もいらっしゃったので、導入できて良かったです」と荻原様。

NeoPOS Clinicと連動できるオールインワンのキャッシュレス決済端末「stera terminal」を合わせて導入。これもナテックからの提案によるもので、月額費用が抑えられ、クレジットカードや電子マネー、QRコードなど30種類以上の決済手段を一つの窓口で手軽に利用できるようになった。それぞれの決済会社と個別に契約する手間が省けたことも、多忙な経営者にとっては大きなメリットだった。

会計金額が決済端末に自動で連動するため、金額の二度打ちが不要になり、入力ミスも起こらない。患者側とスタッフ側で操作画面が分かれているので、接触機会が減り衛生面でも安心だ。タッチスクリーンで暗証番号やサインを入力するため、レシート出力も最低限で済み、ペーパーレスにも繋がっている。

システムには電子ジャーナル機能も搭載されているため、取引別・部門別・商品別の集計にも対応しており、診療費だけでなく物販(OTC)の支払いなど様々なニーズに応えられる。

「今後、ビタミン点滴などの自費診療や、大腸内視鏡検査といった数万円単位の診療メニューを増やしていく予定です。キャッシュレス決済に対応できたことで、高額な会計でも患者さんに現金を持ち歩かせる負担がなくなりますし、スタッフ側のお金の管理も非常に楽になりました」

 

事務作業を効率化し、本来の目的である接遇に注力していく

微笑む荻原様

システム導入によって生まれた時間を、今後どのように活用していくのだろうか。

「経営面で一番重要なのは、接遇(せつぐう:単なる事務的な接客を超え、思いやりやおもてなしの心を持って患者さんに寄り添う対応のこと)だと思っています。病院の口コミを見ても、『受付の態度』に関する評価が非常に大きなウェイトを占めていますからね」と荻原様は強調する。

初診患者のカルテ入力や問診票の転記など、受付スタッフはただでさえ細かい事務作業に追われている。以前は、患者さんがお財布を出して現金をやり取りしている間におしゃべりが始まってしまい、業務の手が止まったり、お金の勘定に気を取られて会話に集中できなかったりした。

「しかし今は、会計という『作業』をシステムに任せることで、スタッフが精神的な余裕を持てるようになりました。お金のやり取りが別になったことで、患者さんとのコミュニケーションの時間をしっかり確保できていると思います。その余裕を、患者さんへの丁寧な対応といった、クリニック本来の接遇に注力していきたいですね」

NeoPOS Clinicは、忙しいクリニックほど導入する価値があると同院は実感している。レジ作業の時間が劇的に変わり、作業が単純化されるため、新しいスタッフへの教育も容易だ。

「出てきたバーコードを読み取れば、その人のお支払いが出るという単純な作業なので、誰でもすぐに教えられます。導入して本当に良かったと思っています」

これからもおぎわら医院は、この次世代のシステムを活用して、患者さんと従業員の双方に優しいクリニックづくりを進めていく。

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