セラヴィ新橋クリニック様
医療法人社団進興会のセラヴィ新橋クリニック 様
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高度なDX化の第一歩として、セミセルフレジを導入。時間や気持ちに余裕ができ、サービスの質の向上にもつながった

医療法人社団進興会 東京運営部 部長補佐 千葉様

医療法人社団進興会のセラヴィ新橋クリニックは、健康診断と人間ドックに特化した健診施設だ。2024年4月に移転リニューアルし、DXを意識したサービス設計で、新橋周辺に勤めるビジネスパーソンを中心とした受診者から好評を得ている。

同クリニックは、そのDXの一環として、ナテックのセミセルフレジ(セミセルフ自動精算システム)をリニューアルオープンと同時に導入。なぜナテックの製品を選んだのか、導入の成果はどうだったのかを、医療法人社団進興会 東京運営部 部長補佐の千葉様に詳しく伺った。

 

セミセルフレジの導入で、“チェックアウトの無人化”へ

セミセルフレジの設置イメージ1

セラヴィ新橋クリニックの特徴は、システムを積極的に導入して、健康診断のDX化を図っていることだ。

たとえば、タブレットで受診者を次の検査に誘導する「誘導支援システム」。受診者一人ひとりにタブレット端末を渡し、デフォルトで設定している順序に従って端末にポップアップを表示し、次の検査とその場所を案内する。クリニック側にとっては呼び出しの手間が省け、受診者側にとっては呼び出しを待たなくて済むうえに、次に向かう場所に迷うこともない。他にも、AI付きの最新式胃カメラを検査に導入するなど、時代の先端を走っている。

将来的には、健診や着替えが終わったら何かしらを待つことなく帰宅できる“チェックアウトの無人化”も目指している。そのための第一歩として導入したいと考えたのが、セミセルフレジだ。

健診施設を訪れる人の中には、健診を終えたらなるべく早く帰りたいと望む人も多い。そこで、現金の受け渡しや多様な支払方法への対応をシステムが代行することで金額の確認などの手間を省き、会計にかかる時間を短縮して、受診者の満足度を向上させたいと考えた。

人の手による現金のやりとりがなくなれば、会計のミスも減らすことができる。たとえば、人間ドッグの高額なメニューは、20万円にものぼる。中には、数人分で合計50万円以上を現金で支払う人もいるため、その精算や確認が自動化できれば、手間や時間の大きな削減になる。

また、同クリニックの会計にはいろいろなケースがあり、費用を勤め先の会社や加入している健康保険組合に全額請求する場合や、その場で個人が全額精算する場合、個人で追加したオプションなど一部のみをその場で精算する場合などがある。そうした精算内容が、受診者側からもモニターで確認できることも、会計ミスの低減や満足度向上につながると考えた。加えて、コロナ禍を経て、人と人の接触回数をなるべく少なくしたいという思いもあった。

 

決め手は、使い勝手とコストパフォーマンスの良さ

医療法人社団進興会 東京運営部 部長補佐 千葉様

医療法人社団進興会 東京運営部 部長補佐 千葉様

セミセルフレジの比較検討をスタートしたのは、2023年の年末ごろ。セラヴィ新橋クリニックと同じく進興会が運営する名古屋と仙台のクリニックでは、すでに他社のセミセルフレジを導入していたことから、その会社の機器とナテックの機器を比較した。

最も重視したのは、使い勝手とコストパフォーマンスだ。クリニックで受付を担当している従業員にもナテックの機器についてデモンストレーションで説明を聞いてもらい、実際に触ってもらったところ、使いやすいと好評だった。また、費用面でも他社に比べて優位性があり、スペックや機能にも不足はなかった。

両面モニターが備わっている点も魅力的だったという。両面モニターとは、受診者側とスタッフ側にそれぞれタッチパネルが付いているモデルのことだ。これがあれば、スタッフも受付カウンターの内側にいながら、受診者と同じ画面を見て説明や操作ができる。

「両面モニターは、比較した他社の機器にはありませんでした。当クリニックはカウンターを横に広くとって受付窓口を複数つくり、複数人が同時に健診の開始や終了の手続きをできるようにしています。しかし、会計を行うセミセルフレジはカウンターの端に1台しか置けないので、離れた窓口から案内することになってしまう場合もあります。そうした場合にも、両面モニターがあればスムーズにご案内ができるのではと思いました」

また、モニターが大きくて見やすい点や、機器そのもののデザインも気に入っている。

「モニターは、サイネージの役割を果たせるところもいいなと思いました。今はまだサイネージの機能は使っていませんが、当クリニックがDXに積極的に取り組んでいることをアピールするパフォーマンスの一つとして、今後活用していきたいと考えています。

また、機器のデザインもスタイリッシュですよね。カウンターの設計と同時期に導入の検討を進めていたのですが、機器のサイズ感がカウンターのイメージにマッチしていたことも、導入の後押しになりました」

 

セミセルフレジの運用で、より丁寧なサービスが提供できるように

セミセルフレジの設置イメージ2

導入の決定から現場への設置まで2か月ほどの猶予があったため、その間に余裕をもって導入準備ができた。

「健診メニューを確認して、当クリニックにある基幹システムからバーコードを発行し、それをセミセルフレジに読み込ませれば、あとは受診者に精算してもらうだけ。機能的にも難しい部分はないので、大々的な教育を行わなくても、職員が操作方法を理解するのに時間はかかりませんでした。職員の年齢層は20~40代が中心で、当クリニックではタブレットも使用しているためデジタル機器には慣れている方だとは思いますが、1日触ればみんなすぐに運用できるようになっていましたね」

リニューアルオープン後に本格運用が始まってからも、大きなトラブルはなかった。健診に訪れる人の数は、毎日平均300人。そのうち窓口で精算を行うのは100人ほどだが、検査から戻ってくるタイミングが重なって混み合ったときに少し待ち時間が発生すること以外は、1台のセミセルフレジで問題なくさばけているという。

受診者に実施しているアンケートでも、DXに対する評価は上々だ。

「セミセルフレジも含めて、DX化が進んでいることに感動したというお声を、これまでにいくつもいただいています。新橋というロケーション上、DXやIT関連に関心の高いビジネスパーソンが多数いらっしゃるということもあり、喜んでいただけているのかなと思います」

釣銭のミスなどがなくなったことで、日計の管理にかかる負担やストレスも軽くなった。また、窓口では現金の確認に注意を払う必要がなくなり、本当に人がやるべきことに注力できるようになったという。

「終了の手続きで一番大事なのは、検査に漏れがないかといった検査内容の確認です。一つでも検査を受け忘れてお帰りいただいてしまうと、またお越しいただかなくてはならなくなってご迷惑をおかけしてしまうので、そうしたミスを防ぐためにも会計がシンプルになったというのは良かったですね」

また、受診者へのちょっとした声がけや見送りなどができる余裕も生まれ、より丁寧なサービス提供ができる環境になったということも感じている。

「不安な気持ちを持ちながら健診に来られる方も多いので、当クリニックでは、そうした方々に対して他愛のない会話も含めてしっかりとお声がけすることを非常に大切にしています。リニューアルオープンを機に、そうしたソフト面の価値も向上させていきたいという思いがありましたが、実際にそのための時間が捻出できるようになり、当クリニックのさらなる強みにつながっていると感じます。

今後も、セミセルフレジに限らずシステムや機械に任せられるところはどんどん任せて、メリハリをつけてサービス提供していきたいと思っていますね」

何らかのトラブルがあった場合にも、専用のコールセンターに連絡すればすぐにナテックのサポートが受けられることも、安定した運用につながっている。

「一度、紙幣が詰まってしまったことがありましたが、トラブルシューティングの資料に従って対応したところ、詰まりはすぐに解消できました」

ナテックでは、仮にソフトウェアに何かしらの問題があった場合にも、遠隔で即時の対応が可能だ。ハードウェアのトラブルで、メーカーの保守作業員による対応が必要な場合も、基本的には当日の対応ができる体制が整っている。

 

規模感のある健診施設には、導入を勧めたい

会計カウンターイメージ

進興会では、セラヴィ新橋クリニックを含めて4つの施設ですでにセミセルフレジを導入している。その利便性を実際に体感し、千葉様は「希望で言えば、全施設にセミセルフレジを導入したい」と語る。

「基幹システムの入れ替えや施設のリニューアルなど、何らかのタイミングがあれば、他の施設でもセミセルフレジの導入をぜひ検討したい。その際には、ナテックの機器はもちろん候補として、各施設に合った機器を比較検討しながら選びたいと思っています」

千葉様が特にナテックのセミセルフレジの導入に適していると考えるのは、セラヴィ新橋クリニックと同様に、ある程度規模の大きな健診施設だ。

「操作が至ってシンプルで、受診者にとっても職員にとっても使いづらさがないので、とても便利です。モニターが大きい分、機器にやや幅があるので、それを置けるだけのスペースがあるクリニックであればいいのではないでしょうか」

セラヴィ新橋クリニックのように、セミセルフレジの導入は、DX化への一歩となる。ナテックは、今後もそうしたお客様のご要望に応えられるよう、進化を続けていく。

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