カトウ工機様
カトウ工機 様
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  • 勤怠管理システム

ナテックでなければ叶えられなかった細かなカスタマイズで、自社に合わせた勤怠管理システムに

カトウ工機外観イメージ

1918年に創業したカトウ工機は、日本で初めてタッパーを製造したという歴史を持つ老舗の工具メーカーだ。タッパーとは、ネジの穴を精度高く切削する工具のこと。現在も、主力製品であるカトウタッパーを中心に、精密工具を製造販売している。

本社と工場で40名ほどの従業員を抱える同社は、タイムカードに代わる勤怠管理システムとして、ナテックが提供する「FUN勤怠」と「PitTouch Pro3」を導入。さまざまな勤務形態があって管理が複雑なことに加え、お弁当の集計機能も含めたいといったイレギュラーな要望を実現するため、数多くのカスタマイズを行ったシステムとなった。

なぜナテックの製品を導入したのか、実際にどのようなカスタマイズを行い、その成果はどうだったのかを、総務部 主任の齋藤規様に詳しくうかがった。

 

自社の要望にあわせたカスタマイズができることが決め手に

カトウ工機株式会社 総務部主任 齋藤規様

カトウ工機株式会社 総務部主任 齋藤規様

これまで、カトウ工機の勤怠管理にはタイムカードが使われていた。そのタイムカードは出勤時間や遅刻時間、早退時間、欠勤など、簡単なデータの吐き出しができるものだったが、有給休暇の取得日数や介護休暇などは、別にExcel帳票を手入力で作成して管理していた。また、最新の労働基準法に則っているかどうかを確認するために、手計算も行っていた。

このように、管理が属人的で工数もかかっていたことから、担当者の入れ替わりを機に、勤怠管理のシステム化と工数の削減が必要だと考えた。

当初はSaaSのクラウドサービスも含めて検討したが、小規模な企業にとってはコストが割高になることや、自社に合わせた細かなカスタマイズができないこと、工場にはPCを使い慣れていない人も多いことなどから、オンプレミスのサービスを探すことに。オンプレミスにおいて複数候補が挙がった中でも、「ナテックは、要望に合わせたカスタマイズが低コストでできることが決め手となりました」と齋藤様は語る。

また、もう一つの検討軸として、それまで使用していた給与計算ソフトと連携したいとの思いもあったという。

「過去にはまさに当社が使用しているソフトと連携した経験もあるとうかがったので、それも決め手の一つとなりました」

 

コストを抑えながら、大部分の要望を叶えられた

勤怠管理システムの設置イメージ

導入後は、従来のタイムカードと勤怠管理システムを併用しながら、勤怠管理システムのカスタマイズや現場でのテスト運用を少しずつ実施していった。

カスタマイズを行ったのは、たとえば交通費の計算だ。カトウ工機には、社員の他にもパートやアルバイトなどさまざまな勤務形態の従業員がいる。交通費は通勤回数と金額を掛け合わせることによって毎月の支給額を決めていることから、そうした算出ができるようなプログラムを組んだ。

また、自社でまとめて注文しているお弁当の集計や、一人ひとりのお弁当の注文回数と代金を自動で算出したいという要望も叶った。カトウ工機では、毎朝社員からその日のお弁当の注文を取り、外部に発注している。それまでは、お弁当を希望する人が専用の表に手書きで書き込んでいく方式を取っていたが、電話がかかってくる朝一の時間までに集計を終えなければならないことや、お弁当代を給与から天引きするために、その人がどのお弁当をいくつ注文したかを把握する必要があったことから、勤怠管理システムで自動集計を実現した。

給与システムとの連携も慎重に進めていった。それまでは、タイムレコーダーの記録を給与システムに手入力していたが、勤怠管理システムのデータを自動で読み込むフローに変更した。その際、一つでもミスがあると間違った給与になってしまうというリスクがあったため、実データとの数字の突き合わせを数か月にわたって毎月念入りに行い、問題がないことを確認した。

「もとから勤怠データを自動読み込みしている会社であれば、ここまで念入りに確認する必要もなかったと思いますが、給与担当は『時々、通常とは異なる特別なケースが発生するため、抽出された数字がそのケースを正しく反映しているかを確認しなければ、安心して取り込めない』と不安に思っていたので、このような形をとって、数字に間違いがないという確証を得るようにしました」

齋藤様は、「カスタマイズは職人技」と振り返る。

「この場合はこうしたい、この場合はこうしたいという感じで要望の数がかなり多くなってしまったので、システムの条件設定も細かく、難しかったと思います。中には、両方を叶えようとするとシステム内で矛盾が生じてしまうこともあったので、何を叶えて何を諦めるのかという判断もしながら、最終的には納得のいく形にすることができました。

正直、要望を全て叶えてもらうのはかなり厳しいと思っていましたが、追加費用もなくその大部分を解決していただいたので、とても満足しています。時には『どうすれば費用を安く抑えられますか』という相談もさせていただいたことで、『そこは自社でなんとかしよう』といった判断もでき、コストを抑えることができました」

 

PCを使ったことさえあれば、わかりやすいシステムになっている

スタッフの労働イメージ

カスタマイズやテストを終えて本格的に運用を開始した後は、PCにあまり詳しくない担当者が実務を行っているが、基本的にすべてマニュアル化できており、問題なく運用できているという。

「PCを使ったことさえあれば、見やすいシステムになっていると感じます。また、遅刻や早退など通常の出勤とは異なる打刻があった場合は、表示の色が変わるようにカスタマイズしてもらったので、この人は早退届が出てないなということも一目瞭然になりました。改めて、自社に合ったシステムになったなと思っていますね」

工場などの現場の社員も、数か月の移行期間で勤怠管理システムにすっかり慣れた様子だ。

「基本的には、出勤や退勤の際にカードをかざすだけなので難しいことはなく、皆すぐに順応していました。上長にだけは、自分の部下の欠勤や有休消化予定日などをPCから見られるようにしたのですが、普段からPCを触る機会がない人も多いので、わからなかったら聞いてほしいと言っていますね。Gコードという工作機械の言語なら、皆よくわかるのですが(笑)」

PCに触る機会が少ないのは、工場の現場で働く人にはありがちなことだ。ナテックの勤怠管理システムは、そうした環境に合わせてPC上での上長承認をなくしたり、紙による休暇申請と併用したりできるようにカスタマイズできる。カトウ工機も、そのようなカスタマイズで現場のPC操作を最小限にするようにしている。

 

ミスが低減し、全従業員の安心感が増した

勤怠管理システムの使用イメージ

勤怠管理システムの導入によって、手入力と手計算で手間のかかっていた部分は大きく効率化でき、ミスも低減できた。

給与データの作成においては、入力や確認の作業に半日以上かかっていたところを、入力はボタン一つでできるようになり、確認も1時間程度でパパッと終えられるようになった。また、有給休暇取得日数の計算では、かつては勤怠担当と給与担当がそれぞれ自分の手元で集計していたため、両者の計算が1~2日分ずれてしまうことがあり、その突合作業に時間を費やしていたが、現在はシステムが算出した数字を使用すればよくなり、各々の集計や突合にかかる時間がなくなった。

「時間はもちろんですが、システムを導入して最も良かったと思うのは、ミスが低減したこと。実は、勤怠の月締め作業自体にかかる時間は導入以前とそこまで変わっていないのですが、手入力していたときは、自分が入力したのだからおよそ間違いはないだろうという意識のもと、確認作業は短時間で簡単に済ませてしまっていたのだと思います。でも、入力作業がなくなった分だけ確認にしっかりと時間を費やせるようになり、意識としても一つひとつのデータを新鮮にチェックできるようになったことで、ミスは本当に少なくなりました」

ミスの低減は、勤怠や給与を管理する側だけでなく、給与を受け取る従業員にとっても安心につながっている。

「大元の勤怠データさえ間違っていなければ、給与に間違いはないので、従業員もより安心感が高まったのではないかと思います。勤怠データは各自で確認できるようになっているので、自分で責任を持てるようになったというのも大きいと思いますね」

 

カスタマイズの要望が多い会社に、特におすすめしたい

工場の労働イメージ

今後は、勤怠管理システムを使って出張日数の抽出や、工場での労働時間の集計も行っていきたいと考えている。

「これは経営的な視点ではなく、現場で一人ひとりの出張時間などを把握したいという声が上がっているので、そうした細かな現場の要望にも対応していけたらと思っているんです」

システムの導入から運用までの一連の出来事を振り返って、その対応や金額感にはとても満足しているという。

「カスタマイズのやりとりでは、実際に開発をしているSEさんが窓口も務めていたので、いろいろと判断が早くて助かりました。

ナテックの勤怠管理システムは、外出先からスマホで打刻したいといった場合を除いて、あらゆる会社におすすめできます。特に、当社のように細かな要望をたくさん持っている会社さんには、さまざまなカスタマイズを相談できるので、非常におすすめですね」

幅広いカスタマイズを、コストを抑えながらできる。ナテックはこの強みを武器に、これからもいろいろな会社の要望を叶えるべく奮闘していく。

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