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「カードソリューションのプロ」ならではの提案で「名刺にプラスワンの価値を提供」

1枚のカードをスマホにかざすだけで、簡単にデジタル名刺のやりとりができる。そんなアプリ「digime.(デジミー)」を開発・提供しているのが、株式会社54だ。同社は、「digime.」を通じて企業情報からSNS・動画までさまざまな情報を登録・編集できる「渡さずにはいられない名刺」の製作をナテックに依頼している。

同社の革新的な商品に、ナテックのソリューションはどのように活かされているのか。株式会社54・株式会社店舗LAND代表取締役の中野高利様にお話を伺った。

 

「名刺をデジタル化し1枚に集約したい」という想いからアプリ・カードを開発

株式会社54・株式会社店舗LAND代表取締役 中野様

株式会社54・株式会社店舗LAND代表取締役 中野様

株式会社54は、親会社である株式会社店舗LANDの支援を受けて「digime.」をはじめとしたアプリ開発を行う企業だ。「digime.」開発のきっかけは、中野様自身の交流会での経験だったという。

「趣味のゴルフコンペや二次会に参加すると、名刺交換が始まります。ですが、仕事ではありませんので名刺を持っていくのが面倒で……。『そもそも、なぜ紙の名刺なのだろう』『デジタルが主流なのだから、名刺もデジタル化して1枚に集約できないか』と、2022年に『digime.』及び、『digime.』と連動するカードの開発を始めました。デジタル名刺管理のアプリを開発しているのは当社だけですので、特許も申請しております」

当初はナテック以外の企業にデモの制作を依頼したという中野様。しかし、カードの質感や光沢といったクオリティ面と価格のバランスがどうしても合わなかったと言う。苦慮していた時、ふと思い出したのが知人との名刺交換でもらったナテック製の名刺だった。「『あの名刺にNFCタグを埋め込んでデータ化すれば面白いのでは』と、早速ナテックに問い合わせをさせていただきました」

 

「持っていて自慢できる名刺」「相手に見せると驚かれる名刺」を目指した

「持っていて自慢できる名刺」「相手に見せると驚かれる名刺」を目指した

ナテック担当者との打ち合わせでは、カードの材質や高級感などのクオリティに特にこだわったという。

「紙の名刺のように、複数枚作成して配るものではありませんので、『持っていて満足感がある名刺』『相手に見せると驚かれる』ようなカードデザインを目指しました。その甲斐あってか、『渡さずにはいられない名刺』を渡すと、100人中100人に『これ、名刺ですか?頂いていいんですか?』と驚かれます。そこから『実は、自社で開発していて……』と話を繋げやすいですし、データ名刺なので、紙名刺1枚で伝わる情報よりも効率的に幅広い情報を相手にお渡しすることができます。且つ捨てられにくいですよね。そこが大きなメリットではないかと思います」

無事に「digime.」が実装されたのは2024年2月。カードは公式ロゴをデザインしたホワイト・ブラック、またはオリジナルデザインの計3種類から選択可能だ。「digime.」上で登録内容を編集すれば、「渡さずにはいられない名刺」を既に渡した相手にも情報が反映される。役職や住所変更で名刺を作り直す手間が省けるのだ。

デモ利用を含めると、現在(2025年1月取材時点)の顧客は100社ほど。主に、コンペ・交流会・イベントなどで繋がった広告代理店やメディア・不動産関係者、YouTuber、個人事業主など、自身を売り込む必要のある職種から愛用されている。

「会社の名刺を交換した後に『実はもっと面白いものがあるんです』と『渡さずにはいられない名刺』を相手に渡し、インパクトを残しつつ商談に繋げる……という使い方をされているお客様が多いですね。カードは公式のデザインを採用し、その分アプリで編集できるプロフィールに凝るという方もいらっしゃいます」

成約に至るのは全体の1/3程度。「どちらかといえば、紙の名刺と入れ替えようと問い合わせをくださる企業様よりも、コンペや交流会など、ラフな関係性をより深めるためのツールとして興味を持ってくださる方のほうが成約率は高いです。ご利用いただいているお客様からは、『ワンタッチで多くの情報を伝えられるのが良い』『これ1枚持っているだけで会話になる』と、喜びの声を頂戴しております」

 

カードのクオリティの高さとレスポンスの質・速度に満足

株式会社54・株式会社店舗LAND代表取締役 中野様

「digime.」の実装から約1年。顧客から発注があれば、希望されたデザインとURLをナテック担当者に送り、カードの作成に至る。中野様がナテックに特に満足している点は、カードのクオリティの高さとレスポンスの質・速度だ。

「ナテックはカードソリューションのプロ。だからこそ、私の知らないことを踏まえて主体的に提案してくださいます。たとえば、『このデザインや加工の場合、チップやデザインに影響が出る可能性があるため、チップの位置をずらしましょう』など……。それが本当にありがたいですね。一から十まで話さなくても、さわりさえご相談しておけば満足度の高いレスポンスが返ってくるのも良いところです。

また、何といってもカードの質感やデザイン性の高さは比類ないものがあります。『渡さずにはいられない名刺』の表面には薄く文字が入っているのですが、こういう特殊な加工ができるのは国内でも1~2社程度なのではないでしょうか」

プラスチックだけでなく、99%環境に配慮した素材で作成できる点にも注目している。「多少黄味は帯びますが、プラスチック製の白いカードと遜色ありません。今はSDGsを意識している企業も少なくありませんから、サステナブルな社会の一端を担うという観点からもデジタル名刺を普及させていければなと考えております」

 

認知度及び普及率向上のため、宣伝活動を続けたい

株式会社54・株式会社店舗LAND代表取締役 中野様

次に、中野様は「渡さずにはいられない名刺」の課題についてこう語る。

「今の課題として、大きく分けて2つあります。まずは認知度及び普及率の低さです。

やはり紙名刺の文化が根付いて久しいため、便利だけれどなかなか普及しない。『まだ大手企業が利用していないから』という理由で、導入を見送られるケースもあります。それを打破する仕組みを、デジタル名刺を提供している企業で作っていかなければ難しいと感じております。

もう一つの課題は、大手企業からの大量発注やセキュリティ面での要望に応えられるように改善していく必要があるということ。以前、カーモビリティショーに参加した際、日本を代表する大手自動車メーカーの支店長から問い合わせをいただきました。しかし、発注数やセキュリティ対策の面で折り合いがつかず……。逆にいうと、そのハードルをクリアすればご利用いただけるということですので、発注が来た際には改めてナテックに相談させていただければなと思います」

「大手企業が『これ、いいんじゃない』と旗を振ってくれれば潮目も変わるのではないでしょうか」と語る中野様。今後は、認知度および普及率向上のために、地道にイベントへの参加や広告出稿を続けていくという。『日経トレンディ 2024年10月号』に掲載されたのも、そうした宣伝活動の一環だ。

「『渡さずにはいられない名刺』の良さ、便利さは、実際に使っていただいてこそ分かります。まずは知ってもらう。そして触れてもらう。そうして少しずつ人口に膾炙していければなと思います」

 

名刺だけでなく、さまざまな職種で身分証明書として活用できる可能性も

名刺だけでなく、さまざまな職種で身分証明書として活用できる可能性も

また、中野氏は「渡さずにはいられない名刺」の、新たな可能性についても言及している。

「名刺だけでなく、飲食店や家事代行サービスなど、さまざまな職種の身分証明書としても活用していけるのではないかと考えています。家事代行サービスの場合、紙1枚を持ってお客様の自宅に伺っても、身分証明にはなりづらいですよね。

そうではなく、家事代行サービスの方には専用のカードを作り、家事代行会社からきちんと認可を受けているとデータで証明する。このように、より堅いシーンでも使えるようにターゲットを絞って普及させるというのも、現在練っている戦略の一つですね」

未来のビジネスシーンを変え、多種多様な業界へ波及していく可能性を秘めた「渡さずにはいられない名刺」。ナテックは今後もお客様のビジョンに寄り添い、要望に応えられるよう、進化を続けていく。

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