コマロック様
株式会社コマロック 様
  • 製造
  • RFIDソリューション

"人海戦術"から"時短・省力化"へ。ICタグ導入でレンタル品の管理を効率化

株式会社コマロック

株式会社コマロック様は、全国の海岸や港湾、河川で使用する土木資材の企画開発、製造、レンタルを行っている。今回、同社の消波・根固ブロック養生シート「コマシート」「コマシートシルバー」などのITによる管理が検討され、そのパートナーとしてナテックが選ばれた。導入の狙いや成果について、代表取締役の前薗栄作様と業務部部長の西村健作様に伺った。

商品の確認作業をより簡単・正確に行い、リスクも回避

前薗様と西村様

日本の海岸線には消波ブロックや根固ブロックといったさまざまなブロックが使用されており、その製造工程にはコンクリートが固まるまで守る養生シートが欠かせない。株式会社コマロック様では、あらゆるサイズの消波・根固ブロックに対応できる養生シートを揃え、北海道から沖縄まで全国各地の工事現場に対し、必要なときに必要なサイズ・数だけ養生シートを貸し出す事業を展開。その管理にナテックのICタグソリューションが採用され、業務効率化に大きく貢献している。

これまで「コマシート」をはじめレンタル品の管理は、すべて手作業で行っていた。一つひとつの検品に時間がかかる上、50kgを超えるような大きなシートでは作業が重労働になることもしばしば。繁忙期には出荷作業に追われ、どうしても検品作業が後回しになっていたという。確認作業に時間がかかったり整備が不十分だと、納期遅れやクレームにつながりかねない。整備の遅れをカバーするために新品での対応を続けると、過剰在庫に陥る危険性もある。

コマロック:前薗様

「どれだけの製品がどの現場に何日間レンタルされているのか、シートが何回転したかといった情報が管理できていないことが課題でした。生産計画を勘に頼っていた部分もある」と前薗様。

今回のICタグ導入によって、作業の負担を減らすととともにチェック漏れや数量確認の間違いを防ぐことができ、正確な在庫情報を把握することが可能に。経営上のマイナス要素回避にもつながっている。

ICタグで生産性の向上を図り、今後は事業計画にも役立てたい

導入にあたって株式会社コマロック様がポイントにしたのは、水辺の土木作業という過酷な環境にも対応できる品質、信頼性だった。濡れたままの状態で養生シートを返却されるケースが多いが、ICタグは使用する周波数によっては水に弱いものがある。そのため何度か読み取りテストを重ねた後、最適なICタグを選定し、2020年度から導入がスタートした。

養生シートにICタグを縫い付け:その1
養生シートにICタグを縫い付け:その2
ICタグとICタグリーダー

ICタグは、リーダーからの電波が届く範囲であれば、袋や箱に入っていても複数のタグを同時に識別可能。従来のように養生シート1枚1枚を目で見て数える必要がないため、入出庫のチェックや在庫管理の業務効率を大幅に改善できる。

「返却数が多い時にはスタッフ総出で取りかかっていましたが、今は1人2人でピピッとするだけ。負担を軽減できてスタッフにも好評です」と西村様。「違うところに力を発揮する余力が生まれ、工場全体がスムーズに動くようになってきました」業務の効率化だけでなく、ICタグリューションは人手不足の解消などにも期待が寄せられている。

前薗様は、「我々の業界に限らず、人手不足や働き方改革が課題になっている今、生産性向上を図るにはICタグのようなITを取り入れるのも選択肢のひとつ。また、今後はリアルタイムで各拠点の在庫状況を把握できるようにするなどして、無駄のない事業展開を目指したい」と語っていただいた。

コマロック:外観

返却されたシート
返却されたシートの洗浄

「株式会社コマロック」公式サイト >>